悩みタイトル

顎関節症 について

顎関節症とは?

みなさんは「顎関節症」という言葉を聞いたことはありませんか?

口が開けにくい(開口障害)、または口を開けると片方の顎だけ違和感を覚えることはありませんか?

このような症状がある方は、顎関節症の可能性があります。

顎関節症の根本原因は?

顎関節症の根本原因として考えられているものはいくつかありますが、代表的なものとして2つが挙げられます。

まず1つ目は、口を開けるときに使う筋肉の機能低下です。口を開く際に関与する筋肉は4種類あり、表層の筋肉から順に口輪筋、側頭筋、外側翼突筋、内側翼突筋があります。これらの筋肉は、第5脳神経の枝である下顎神経によって支配されています。しかし、事故や感染症などが原因で下顎神経が麻痺し、筋肉がうまく使えなくなると、顎関節症の原因になると考えられています。

2つ目は、関節円板の位置異常です。顎関節には、スムーズな動きをサポートするための「関節円板」という組織があります。この関節円板が口を開けた際に正常な位置からずれてしまうと、顎関節症の原因になることがあります。

こんなお悩みはありませんか?

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みなさんは最近、次の5つの症状で当てはまるものはありませんか?

口が開けにくい
顎関節を構成する関節の可動域が悪くなってしまい、上手く口を開けることができなくなってします。

片方の顎が動かしにくくなる
顎関節を構成する関節の内部には動きをサポートするために関節円盤があるのですが、それの位置が正常な位置からずれることによって口を開けるとスムーズに動きができなくなってしまい、動きにくさになってします。

こめかみから頭痛になる
口筋は4種類ありますが、顎関節を動かすことにより筋肉の緊張が出てきてしまい、それが原因となる頭痛が出てくる場合があります。

物がかみにくくなる
関節の可動域が悪くなってくると上手く物を噛むことが(咀嚼機能)ができなくなってしまい、物が噛みにくくなる場合が出てきます。

リンゴの丸かじりができない
人が口を大きく開けると、多くの方がリンゴを丸かじりできる程度の開口が可能だといわれています。しかし、顎関節症の方は十分に口を開けることが難しく、そのような動作が困難な場合があります。

顎関節症に対する当院の考え

知っておくべきこと

まず、顎関節症といっても、整骨院で施術を行い軽減が期待できる場合と、対応が難しい場合があります。そのため、まずは適切な判断が必要となります。

整骨院で施術を行い軽減が期待できる場合としては、前の項目でも説明したように、あくまで一例ではありますが、筋肉の緊張などが要因となっているケースが挙げられます。

一方で、整骨院での対応が難しい場合としては、外傷が原因となっているケースや、神経の麻痺が関与しているケースが考えられます。こうした場合は、まず適切な医療機関でその症状に対する施術を受けた後に、整骨院で施術を受けることで、より安心していただけるかと思います。

顎関節症はなぜ起こるのか?

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顎関節症の原因にはさまざまな要因がありますが、生活習慣の面で考えられる主な原因は、大きく分けて3つあります。

1. 片側でのみ、物を噛む(咀嚼時の偏り)
咀嚼時に片側ばかりで噛む習慣があると、使用する筋肉への負担が偏ってしまい、顎関節に負担がかかることが考えられます。

2. 先天的に関節周りが緩く、動きやすい
関節の緩さには個人差があり、先天的に関節が緩い方は、わずかな外力でも関節円板などに負担がかかりやすくなります。その結果、顎関節に影響を与えることがあります。

3. ストレスによる無意識な噛みしめや歯への負担
ストレスを感じると、無意識に歯を食いしばることがあります。この状態が続くと、顎関節への負担が増え、症状につながる可能性があります。

顎関節症を放っておくとどうなるのか?

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顎関節症を放置すると、さまざまな問題が生じる可能性があります。主な問題として、以下の2つが挙げられます。

1. 咀嚼機能の低下により、食事を楽しめなくなる
咀嚼筋には4種類の筋肉があることは以前の項目で説明しましたが、これらの筋肉が緊張しすぎると、関節の可動域をサポートする関節円板や上顎骨、下顎骨の位置が正常な状態から変化することがあります。その結果、咀嚼機能が低下し、食事がしづらくなることで楽しめなくなる可能性があります。

2. 咀嚼筋の緊張が増加し、頭痛や耳鳴りが生じる可能性がある
咀嚼筋は頭部を覆っている筋肉の一部であるため、筋肉の緊張が強まると血行不良が起こりやすくなります。その結果、頭痛や耳鳴りなどの症状が現れることがあります。

顎関節症に効果的な当院の施術メニューは?

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顎関節症に対する施術メニューには、大きく分けて2つの方向性があります。1つは筋肉の緊張を軽減するもの、もう1つは関節や動きをサポートする関節円板に対するアプローチです。

1. 筋肉の緊張に対するアプローチ
筋肉の緊張を軽減する方法として、鍼施術などが有効とされています。

2. 関節や関節円板の動きをサポートするアプローチ
関節や関節円板の動きをサポートし、顎関節の症状を軽減する施術として「ドライヘッド矯正(CPC)」があります。この施術は、筋肉の緊張を和らげると同時に関節周りへのアプローチも行えるため、顎関節の施術方法として効果が期待できます。

その施術を受けるとどう楽になるの?

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施術を受けることで、まず筋肉の緊張が和らぎ、顎を動かした際の違和感や関節の雑音が軽減されてきます。

次の段階として、顎関節の位置が少しずつ正常な状態に近づくことで、開口障害の改善が期待できます。一般的に、正常な開口動作の範囲は、人差し指から小指までの距離とされており、およそ40mmといわれています。

開口障害の原因が筋肉の緊張によるものであれば、比較的早く変化が現れることが多いです。しかし、麻痺や顎関節を構成する関節そのものに問題がある場合は、変化が現れるまでに時間がかかることがあります。

顎関節症を軽減するために必要な施術頻度は?

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施術の頻度は、どのような症状で悩んでいるかによって大きく変わります。

これまで説明してきたように、顎関節の不調が筋肉の緊張によるものなのか、関節やその周囲の組織に起因するものなのかによって、施術の進め方も異なります。

筋肉の緊張が原因の場合、症状が強い時期は集中的に施術を行い、3~4か月ほど継続すると安定してくることが期待できます。

関節周辺の問題が原因の場合、施術の頻度は同様でも、安定するまでの期間は6か月ほどを目安に考えるとよいでしょう。

また、他の医療機関でレントゲンやMRIなどの画像検査を受け、定期的に状態を確認しながら施術を続けることで、より安心して取り組めます。